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先週末、バケツをひっくり返したような大雨が降りました。

皆様は大丈夫でしたか？

電車が止まって大変な思いをされた方も多いのでは？

いつだったか忘れてしまったけど、

同じような大雨で電車が動かない日にタクシーに乗ったら

カーラジオから『ドラマティックレイン』という曲が流れはじめて

運転手さんに

「ドラマティックレイン、まるで今日の雨のようですね。」

と話しかけられて、

湿度でくるんってはねてる運転手さんのうなじの髪を見ながら

「えっと、あの、すみませんけど、ドラマティックの要素はどこにあるんですか？」

って聞き返したのを覚えています。

タクシーの中での運転手さんとの会話って、

短い時間なのに印象深くておぼえているものが多いような。

 乗る機会がそんなになさすぎて、乗ることがあると少しテンションが上がるタクシー。

 乗る機会がそんなになさすぎて、私にとっては一期一会のタクシー。

 乗る機会がそんなになさすぎて、シートがやわらかくてふわふわだとちょっと得した気分になるタクシー。

目的地に着くまで、タクシーの中でどうやって過ごしていますか？

私は自分からベラベラ運転手さんにしゃべりかけるタイプでもないのですが、

他愛のない世間話をしたりしなかったり。

天気の話や、野球の結果。

芸能人の話や、流行りものの話。

家族や友人の話。

ある時乗ったタクシー、

「宇宙はどうやってできたのか、科学的に説明できるのかそれとも神が創ったのかは

何万年もいろいろな哲学者や科学者の間で議論されてるけどまだ謎のまま。

ビックバン、ブラックホール、超新星って宇宙にはいろいろな…」

運転手さん、しゃべるしゃべる。

野球の結果でも天気の話でもなく、宇宙。

芸能人の結婚でも食べ物の話でもなく、宇宙。

宇宙の成り立ちについての仮説。宇宙全般。

まるでディスカバリーチャンネルの番組を見ているような。

目的地まで、宇宙について、しゃべるしゃべる。

どうして宇宙の話になったのかは覚えていませんが、

宇宙の話を聞きながら目的地に運んでくれるディスカバリータクシーは素敵でした。

また会いたいなとおもうタクシーの運転手さんが、一人だけ。

その日は、お酒を飲んで疲れて母の待ってる実家に帰る途中。

すこし車酔いしてきもちわるくて

「うわーん。しんどいーお母さんに会いたいー」

といった私に

「あなたが頑張っているのをきっと、お母さんは天国で見てくれていますよ。」

と、励ましてくれた運転手さん。

うれしかったのに車酔いできもちわるくて

「そうですよね、ありがとうございます。」

っておざなりな返事しかできなかったけど、

なぜだかとてもよく覚えています。

 「優しい言葉ありがとうございます」って言いたいです。

あと「お母さん元気に生きてます」って言いたいです。

「お母さんのいる実家に帰るとこだったのになんかすみません」って言いたいです。 

えへへ 

　お　し　ま　い　

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